金融経済用語辞典の「て行」に関するカテゴリー記事(用語)の一覧です。
ティッカーシンボル
ティッカーシンボル(Ticker Symbol)とは、株式市場において上場企業を識別するための符丁の一つ。ニューヨーク証券取引所(NYSE)やNASDAQなどアメリカの証券取引所で用いられている。日本では銘柄コード(証券コード)として4桁のアラビア数字であらわされている。
ティック
ティック(Tick)とは、金融商品における価格変化の最小単位を示す。呼び値のこと。例えば、東京証券取引所1部(東証1部)における株価100円の企業の1ティックは1円であり、株価10000円超の企業の1ティックは10円といったようなもの。
テクニカル分析
テクニカル分析(てくにかるぶんせき:Technical Analysis)とは、相場における過去の変動を示したチャートを分析して将来の価格(株価など)の方向性を予測する手法。銘柄ごとにおける個別の因果関係は一切考えずに、過去の価格、出来高、時間軸などから未来の価格を予測する。
テーパリング
テーパリング(tepering)とは、金融政策に関する用語で、量的緩和政策における金融資産の買い入れ額を減らすといった出口戦略のこと。taperは先細り、漸減を意味する。
テールリスク
テールリスク(Tail Risk)とは、発生する確率は低いものの発生する可能性が...
テール(国債用語)
テールとは、国債の入札時における平均落札価格と最低落札価格の差のことを示す。テールが短いほど人気が高い(良い入札)とされる。テール10銭というよう表現された場合は、平均落札価格と最低落札価格との間に10銭の開きがあることを意味する。 入札業者は、平均落札価格よりも低い価格で落札することができればその分が収益として計上される。
ディスインフレ
ディスインフレ(Disinflation)とは、インフレ率が低下することを指す。ディスインフレーションの略で、物価上昇率が低くなり、インフレが抑えられている状態。
ディスカウント
ディスカウント(Discount)とは、一般的にはある商品が正規価格よりも割引された価格で取引されていることを指す。金融商品におけるディスカウントも同様で、基準となる市場価格よりも安い価格で取引されることを意味する。
ディスカウントブローカー
ディスカウントブローカー(Discount Brokerage)とは、顧客からの注文を割安の委託手数料において取り次ぎを行う証券会社や銀行のこと。近年でいえばインターネットを使ったネット証券などがディスカウントブローカーに当たる。
ディスクロージャー
ディスクロージャー(Disclosure)とは、情報開示のこと。証券取引法により定められている。同法では、一般の投資家が正しい投資判断を行えるように、上場企業は事業内容や財務内容など投資判断に必要な書類を提出する義務を負う制度のこと。
ディフェンシブ株
ディフェンシブ株とは、企業業績が景気循環の影響を受けにくい業種のことを指す。主には食品セクターや薬品セクターのことを指す。これらは景気が悪化した場合でも売上などに変化が現れにくいことから、景気変動による影響が少ないことを意味する。
ディマンドプルインフレ
ディマンドプルインフレ(需要によるインフレ)とは、インフレーションのメカニズムの一つ。需要量が増大することによる物価の上昇を指す。市場価格というものは「需要」と「供給」のバランスがとれる位置で決定されるため、需要量が増大すれば当然価格(物価)は上昇する。
ディーラー
ディーラー(Dealer)とは金融商品の取引を行い、自己資金をもってポジション(建て玉)を取る個人または企業のことを指す。証券会社や銀行・保険会社の自己売買部門もディーラーに含まれる。
デイトレーダー
デイトレーダー(Day Treaders)とは、自己資金で売買を行うが一日の取引時間においてポジション(建て玉)を決済するトレーダー(投資家)の総称。一日に何度も株式や為替などを売買して利ざやを稼ぐ投資方法を行う投資家。
デイトレード
デイトレード(Day Trading)とは、日計り商いとも呼ばれる取引のこと。一日のようなごく短期間で株式などの運用商品の売買を行い、売買による差益(譲渡所得)を得るという投資スタイルのことを指す。デイトレと略して表現されることも多い。名前の通り、一日の立会時間において売買を完結させて、投資を持ち越さない投資スタイルとなる。
デジタルオプション
デジタルオプション(Digital Option)とはエキゾチックオプションの一つ。期日の段階で特定の条件を満たし場合に特定の価値を持つオプション。バイナリーオプションとも呼ばれる。通常のオプション取引の場合、権利行使価格を上回る(下回る)ことでその分だけ受け渡し金額等が増えるがデジタルオプションの場合は、一定の条件を満たしていなければ無価値となる。
デットエクイティスワップ
デットエクイティスワップ(Debt for Equity Swap)とは、債務(Debt)を株式(Equity)に交換(Swap)するという金融手法のことを指す。債務の株式化とも呼ばれる。頭文字をとり、DESとも表記されることがある。
デットファイナンス
デットファイナンス(Debt finance)とは、貸借対照表における「負債の部」に対する資金調達の事を指す。対義語は「エクイティファイナンス(資本の部)」。一般的には、銀行からの借り入れ(借入金)や一般の社債(債券)の発行によるファイナンスのことを指す。
デッドクロス
デッドクロス(Dead Cross)とは、移動平均線をもちいたテクニカルチャートの分析法。対義語はゴールデンkクロス。短期の移動平均線が長期の移動平均線を「上から下に」突き抜けるようなチャートを指す。短期の売り需要が拡大していることを示し、売りのサインとされる。
デビットカード
デビットカード(Debit Card)とは、商品購入時に現金ではなく、銀行の普通預金口座から即時引き落として支払うカードのこと。クレジットカードと似ているが、銀行預金の預金残高の範囲内でしか買い物ができないので、与信は行われない。そのため、未成年でも利用可能である。
デフォルト
デフォルト(Default)とは、債務不履行のこと。金利や元本などの支払義務を果たせなくなることを指す。なお、デフォルトの宣言は債務者ではなく、債権者が宣言する。債務者が契約に基づき発生する債務を履行(弁済)できないことをさす。
デフレスパイラル
デフレスパイラルとは、デフレによるデフレの連鎖という意味。物価下落による景気悪化、またその景気悪化による物価下落といったように悪い方向にスパイラル的に進むことを指す。本来の用法ではないが、物事が悪い方向に連鎖的に進むことを「デフレスパイラルみたいに・・・」と呼ばれることもある。
デフレ(デフレーション)
デフレーション(Deflation)とは、デフレともよばれ物価が継続的に下落する経済状況のことを指す。インフレーション(インフレ)の対義語。貨幣価値の上昇も意味する。
デュアルカレンシー債
デュアルカレンシー債(Dual Currency Bond)とは、二重通貨建て債券とも呼ばれる債券の一種。利払いは特定通貨でおこなわれるが、元本償還は米ドルなどの他通貨でおこなわれるといったもの。
デュレーション
デュレーション(Duration)とは、債券のキャッシュフローの回収期間のことを指す。デュレーションは「年数」で表され、市場リスクへの平均的なエクスポージャー(借り手に対して供与されている信用の総額)を示す。デュレーションは、異なるクーポンや償還期日を盛る債券の比較を可能にするための指標である。
デューデリジェンス
デューデリジェンス(Due Diligence)とは、デューデリとも略され、投資家や証券会社、銀行などが投資や融資を行う際に、投資対象となる気y号の事業や経営の実態・内容について事実確認を行う作業のことを指す。
デリバティブ
デリバティブ(Derivatives)とは、先物やオプション、スワップといった金融派生商品のことを指す。金融派生商品は現物資産を原資産としてその価値の一部を現物資産価値に負っていることからそう呼ばれる。
デルタ
デルタ(Delta:δ)とは、オプションにおける市場感応度(センシティビティ)を示す指標の一つ。原資産の価格が1単位変化する場合に、オプション価格がどの程度変化するかを計測する。このデルタの変動率を「ガンマ」と呼ぶ。
デルタヘッジ
デルタヘッジとは、オプション取引において、デルタ(オプションにおける市場感応度を示す指標。原資産価格が1単位変化する場合のオプション価格の変化度合いのこと)を利用して、オプション価格変動リスクを回避する方法のこと。
低ボラティリティー戦略
低ボラティリティー戦略、低ボラティリティー運用とは、価格変動の大きさが小さい銘柄...
低位株
低位株(ていいかぶ)とは、明確な基準はないものの株価水準が低い株式のこと。株価が1,000円以下とう人もいれば、500円以下という人もいる。対義語は「値がさ株」。中でも100円を割り込んだ株価の株式の場合は超低位株と呼ばれることもある。
低解約返戻金型終身保険
低解約返戻金型終身保険(ていかいやくへんれいがたしゅうしんほけん)とは、終身保険の一種で保険料払い込み期間中に解約した場合の解約返戻金を低水準に抑えることで、通常の終身保険よりも保険料を安くすることができる保険。保険料払い込み終了後の返戻率は通常の終身保険と同様の水準になる。
出来高
出来高(できだか:Trading Volume)とは、特定の期間内において売買された証券の数などを示す。株式の場合は株数であり、先物取引の場合は枚で表現される。
定期保険
定期保険(ていきほけん)とは、終身保険・養老保険と並び生命保険における最も基本的な保険の一つ。中でも最も基本的な保険であり、保険料を支払う期間中だけ保険対象となるという保険である。いわゆる掛け捨て型と呼ばれる保険。
定期預金
定期預金(ていきよきん)とは、商業銀行に対して一定期間預け入れが行われている預金のこと。あらかじめ定めた期間銀行に預けておくことで普通預金よりも高い金利を預金者は得ることができる。銀行総合口座を開設した場合は普通預金とこの定期預金の両方の口座が一つになった通帳を受け取る。
定額保険
定額保険(ていがくほけん)とは、保険契約時に定めた保険金額が一定となる保険のことを指す。一般的な保険はこの定額保険にあたる。定額保険は保険会社の一般勘定で運用が行われる。保険金額、予定利率などは保険会社が保証することになる。対義語は「変額保険」。
店頭デリバティブ取引
店頭デリバティブ取引(てんとうでりばてぃぶとりひき)とは、証券取引所や金融商品取引所といった取引所の外で行われるデリバティブ取引(派生商品取引)のこと。銀行や証券会社といった金融機関と直接取引できるデリバティブ取引である。199年の証券取引法改正により解禁された。
店頭取引
店頭取引(Over the Counter)とは、OTCとも呼ばれ、取引所の立会いなどを経由せず、ディーラー(証券会社等の金融機関)と投資家が電話やPC、ネットワークなどを用いて取引を行うことを指す。相対取引とも呼ばれることがある。たとえば投資家と銀行が直接「外国為替」をやりとりする「外貨預金」は店頭取引であるといえる。
店頭表示金利
店頭表示金利(てんとうひょうじきんり)とは、基準金利、店頭金利などとも呼ばれる金利の一つ。市場金利の動向に応じて銀行を代表とする金融機関が独自に設定する普通預金や定期預金の金利や住宅ローン等の貸出金利についての指標となる金利の事を指す。
手取り年収
手取り年収(てどりねんしゅう)とは、年収の計算方法の一つ。税込年収から所得税や社会保険料などを控除されて実際に受け取った金額をベースに計算した年収のことを指す。可処分所得とも呼ばれる。一般的に「年収」と呼ばれる場合は「税込年収」のことを指すのが一般的。ただし、生活費の配分や家賃、ローン返済額などを実質的に考える際はこの手取り年収を利用した方が現実的。
敵対的買収
敵対的買収(てきたいてきばいしゅう:Hostile Takeover)とは、対象となる企業の経営陣の同意を得ていない買収行為のことを総称して指す。
転換社債
転換社債(Convertible Bond)とは、社債の一種で事前に設定された転換価格において発行企業の株式に転換することができる株式。一般的な転換価格は株式の平均価格にプレミアム分が上乗せされた形で設定されることが多い。頭文字からCBとも表記される。正式名称は転換社債型新株予約権付社債。
逓増定期保険
逓増定期保険(ていぞうていきほけん)とは、定期保険の一種。逓増と名がつく通り経過年数に応じて受け取る死亡保険金の額が大きくなっていくタイプの定期保険。インフレ等への対応能力が高い保険であるが、死亡リスクが高くなるほど保険金が上昇するため、保険料はかなり割高となる。
逓減定期保険
逓減定期保険(ていげんていきほけん)とは、定期保険の一種。逓減と名がつく通り、契約年数がたつほど受け取る死亡保険金の額が小さくなっていく保険。基本的に死亡保障として必要な金額は遺された遺族の生活期間が短くなるほど小さくなるので逓減定期保険は合理的な保険である。
適合性原則
適合性原則 (てきごうせいげんそく)とは、金融機関において顧客の知識、経験、財産、投資目的に応じた提案をしなければならず、不適当な勧誘を行ってはならないと言う規制。たとえば、安全な投資を望む投資家に値動きの大きなリスク商品を販売、勧誘するのは適合性原則違反となる。
適時開示
適時開示(てきじかいじ)とは、有価証券(株式等)への投資に対して大きな影響を与える業績・企業運営・業務等に関する情報を適時・適切に投資家に対して開示することを意味する。証券取引所は公正な株価形成や投資家保護を目的として上場会社に対して重要な会社情報の開示を義務付けている。
電力債
電力債(でんりょくさい)とは、電気事業法に基づき、電力会社が発行する社債の一つ。特徴は、有担保社債(一般担保付社債)であり、発電所や送電線といった電力会社が保有する資産全体が対象となっている。そのため、他の無担保社債と比較して万が一の場合も他の債権者に優先して資金回収が可能となっている。